看護師に求められるデイナイトケアでの役割

精神科では、デイナイトケアというサービスを提供しているところがあります。精神疾患に悩んでいる患者さんに多いのは、人間関係が原因のストレスを抱えていることです。職場の対人関係がうまくいかず、うつ病になってしまう人もいます。対人恐怖症に陥ってしまう人も珍しくなく、職場復帰が困難なのが特徴です。精神疾患の治療で重視されるのは休職であり、休むことでストレスの原因を遠ざけられます。一方で、休職期間が延びてしまうほど、職場復帰を躊躇させる要因になるのです。

そこで、精神科のデイナイトケアでは、医師や看護師が主導して患者さんの社会復帰を支援します。デイナイトケアでは、集団の中で過ごすことがコンセプトとして挙げられるでしょう。自立支援の一環であり、仲間と食事をしたり、遊びを楽しんだりするのが目的です。精神疾患が重症化すると、人前で食事をするのも大変になる人がいます。精神疾患によって奪われてしまった、当たり前の生活を取り戻すことがデイナイトケアの意義でしょう。

デイナイトケアにおける看護師の役割は、患者さんの精神的負担を軽減することです。人と話すのは怖いものの、一人では寂しいといった悩みを抱えている人は多く、こうした心の葛藤を癒すことが看護師の役割となります。一般的にデイナイトケアを活用する患者さんは、入院が必要なレベルではありません。軽度から中度くらいの症状の人が多いため、通所する患者さんへの生活補助が主な業務なのです。